中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。

終戦から3年、昭和23年。日下部栞奈は新制高校2年生に進級した。ある生徒が、夜の旧校舎の図書室で幽霊を見たことで、呪い殺されるかもしれないと不安に駆られる。話を聞いた栞奈は、確認のために訪れ、同じように幽霊を目撃する。だが真相がわかれば、不思議なことなど何もなかった。この出来事は、栞奈が幽霊を退治したとして伝わり、それからというもの、栞奈はたびたび中禅寺先生に相談を持ち掛けるようになり、先生の奇妙な友人たちとも交流を持つようになる。

「ホント中禅寺先生って…中禅寺先生なんだから」 心霊探偵としてますます学校内で有名になりつつある 日下部栞奈はある日、同級生の涼子が夜中に浮遊する 落ち武者の霊を見たと相談をされる。 怖がる涼子を安心させるため魔よけの蠟燭を作ろうと、 蝋燭を買いに町の雑貨屋に立ち寄ると そこで偶然、中禅寺先生の妻・千鶴子と出会い…。 【浮く落ち武者】 また最近、夜に包帯男が現れ人を襲っているという噂が流れていた。 さらにはその包帯男を狙う透明人間も現れたといい 中禅寺先生と警察官の木場が解決に向けて動き出す！ 【闇に潜む包帯男】 の2編を収録。 戦後の日本を舞台にした 青春謎解き怪異譚第12弾！！