忍びの国

『忍びの国』(しのびのくに)は、和田竜による日本の歴史小説。

天正4年(1576年)、北畠信雄は家臣の長野左京亮、日置大膳、柘植三郎左衛門と共に義父で元伊勢国司の北畠具教を討った。同じ頃、伊賀国では国人の百地三太夫と下山甲斐の小競り合いの最中であり、絶人の忍びと謳われる無門が甲斐の次男である次郎兵衛を討ち果たしていた。伊勢を落とした織田家と境を接することとなった伊賀は評定の末に織田家の軍門に下ることを決め、その決定を信雄に伝える使者として甲斐の長男平兵衛が選ばれた。次郎兵衛が殺されても平然としている父に内心反発していた平兵衛は、信雄に伊賀攻めを進言する。伊賀の出身で平兵衛と同様に伊賀者を「人間ではない」と唾棄していた三郎左衛門の進言もあって信雄は伊賀攻めを決め、手がかりとして伊賀の丸山城の再建をすすめることにした。織田方から使者が来ると聞き、三太夫と甲斐はほくそ笑む。彼らの目的は織田軍に勝ったという箔を付けることで下人たちの雇い口と収入を増やすことであり、平兵衛の裏切りは2人の策だったのだ。信雄が抱える最大の戦力である大膳は旧主である具教を弑した事で信雄との間に遺恨があり、また伊賀の忍びを武士以下と見下していたため参戦を拒む。三郎左衛門は銭に目がなく情のない伊賀者の習性を過信し、織田方が供出した大金に三太夫たちが飛びついたと思い込んでいた。これらのことも全ては伊賀の忍びが得意中の得意とする心を読み操る「無門の一関」なる業によるものであった。天正6年(1578年)、計画通り織田方の資金で城を再建し、三郎左衛門が伊賀者を城に閉じ込めて攻めようという目論見の上を行き、完成させたところで三太夫は城を焼き払い、織田方に痛撃を与えた。

和田竜監修・完全描き下ろしアンソロジー! 原作小説やコミカライズでは描かれなかったアナザーストーリーを、和田竜監修の下、6人の漫画家が描く!無門とお国の“if”、平兵衛兄弟の絆、織田信雄のその後などなど、原作&コミカライズ版ファン必読の書!

 ▼ 情報(Information)
原作和田竜
作画坂ノ睦
刊行期間2009年12月12日(1巻発売)
ISBN9784091221087
最新刊1巻
 ▼ 言語(Language)
EnglishShinobi no Kuni
Japaneseshinobinokuni
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