『重粒子の旅 -鼻にガンができた!-』は中川いさみによる日本の漫画作品。「ビッグコミックス」(小学館)から発売。
泣き笑いの5年間。秘めてきたガン闘病記! 『クマのプー太郎』でもおなじみ、ギャグ漫画家中川いさみ――実はガンでした。当時51歳。鼻のおできがガンと診断され単身、兵庫県で“重粒子線”治療を開始。担当編集者にも隠し通した(!)約2か月間の入院生活は......ヒマとの格闘、謎にSFチックな風景の数々、あり余る妄想、そしてご当地グルメ散歩に満ちていた!?(神戸牛、姫路おでん、海鮮丼、牡蠣カレー...うまいもの登場頻度高め!)笑ってられない現実にも笑いを見出す、ギャグ漫画家のサガがここにある。生きる。描く。生きる。命のふちを旅した、泣き笑いの5年間――中川いさみが見つめた「生きること」の意味。 【編集担当からのおすすめ情報】 二人に一人がガンになり、三人に一人がガンで亡くなる...といわれる時代。本作は、そういった他人事ではない「もしも」の時への明るい備えになる...だけでなく、「世界から自分がいなくなるかもしれない」という局面で中川いさみ氏が何を思い、考え、生きたのか――その独特の目線を通じて、日常の得がたさ、生きるとはどういうことなのか感じさせてくれる一冊です。入院中、ヒマを持て余して人通りのない広い道路で一人ぼっちで縄跳びを満喫したり、治療のない休日にはせっせと外出してグルメ散歩をしたり、病室でも連載作の執筆をするために、病室の棚をDIY(?)して机代わりにしたり......あくまでも飄々と“いつもの感じ”の中川氏の言動に思わずクスリとしてしまうはずです。