『アラサーがVTuberになった話。』(アラサーがブイチューバーになったはなし)は、とくめいによる日本のライトノベル。イラストはカラスBTKが担当している。小説投稿サイトである『ハーメルン』にて2020年4月19日に第1話が初投稿されると、同年11月12日には『小説家になろう』、2021年2月19日には『カクヨム』でも公開され、2022年9月より『ファミ通文庫』(KADOKAWA)からB6判サイズで書籍化刊行されている。書籍化に際して、作品名が『アラサーがVtuberになった話。』から現在の『アラサーがVTuberになった話。』に改題された。また、2022年10月3日から9日まで池袋駅北口コンコースにある広告スペースにB0サイズ5枚分の大型ポスターが掲示された。メディアミックスとして、2023年11月にはコミカライズが発表され、2024年5月25日よりウェブコミック配信サイト『カドコミ』(KADOKAWA)にて、犬威赤彦によるコミカライズが2024年5月25日より配信開始。
ブラック企業で過労死直前まで扱き使われた結果倒れて病院に運ばれ、医者からも「このままだと死ぬ」と断言された28歳のシスコン男である「私」は、「家族に心配はかけられない」として退職し、地方の実家に戻ってしばらく静養することにする。その間に、女子高生の妹に勧められてVTuber事務所のオーディションを受けた結果合格し、「神坂怜」としてデビューを果たす。だが同期の男性VTuberによる不祥事と、自身の「虚無配信」と言われる面白みに欠ける配信が原因で、デビュー2日目にして多数のアンチファンに目を付けられてしまう。その後も、女性VTuberなどからメッセージを受けただけだったり、完全な憶測でさまざまなVTuber界隈事件の黒幕にされたりするなど、本人に全く責はないのに常に炎上騒動に巻き込まれ、常に一定のアンチが執着する状態になってしまった。だが神坂本人は、働いていた頃に比べたら、ネット越しに言われることなど問題ではないと気にしない。それどころか、自分が炎上するだけで済むならとわざと憎まれ役を引き受け、他のVTuberを助けることまで始めてしまう。そんな彼を妹はずっと応援し続ける。また同じ事務所のVTuberや関係者も彼の本質を理解し、逆に力になろうとして、自分のせいで迷惑や炎上などに巻き込みたくないと距離を置こうとする神坂を積極的に巻き込もうとする。やがて彼の人柄もあり、少しずつだが確実にファンも増えていく。