新装版 花の慶次 -雲のかなたに-

“だが、それがいい” 時は戦国時代。北陸加賀の前田家に、いかなる権力にも屈せず、ただ己の信ずる義のために生きた天下御免の傾奇者(かぶきもの)がいた。その男の名は前田慶次。時代を超えて語り継がれる、戦国一の快男児の伝説が幕を開ける!(『傾き御免の巻』〜『猛将の慟哭!の巻』までを収録)

“この一戦、われら主従でつかまつる!!” 加賀を出奔し京へと入った慶次は、傍若無人な振る舞いをする千道安を一蹴し、四条大路で初名乗りを上げさせる。その傾いた入京ぶりに、慶次は一躍名を馳せる。そんな中、関白秀吉の命を狙い聚楽第に忍び込んだ者が捕えられる。それは決して明かしてはならない死の連判状を巡る攻防の始まりだった。(『千道安の巻』〜『傾奇千人斬りの巻』までを収録)