千年の花嫁

多産の家系で知られる兎月家の末娘、千年（ちとせ）は、美貌と霊力に恵まれ、結婚話が後を絶たない。ところが、姉・久遠（くおん）の罠にはまり、呪いで老婆の姿にされてしまう。子供が大好きな千年だが、母になる夢をあきらめ、久遠の嫌がらせにも健気に耐える毎日を過ごしている。そんなある日、十八歳になった千年の前に謎めいた男・琥太郎（こたろう）が現れ、「お前の願いを叶えてやる」といって…。遠山えまが贈る感動ファンタジー。