「ポーの一族」は、1972年2月から1976年5月にかけて主に『別冊少女コミック』(小学館)に連載された漫画『ポーの一族』(萩尾望都)シリーズのうち、『別冊少女コミック』1972年9月号から12月号にかけて連載された作品である。以下、本作を「ポーの一族」、シリーズ作品を『ポーの一族』と区別する。
1879年、バンパネラ(吸血鬼)であるエドガー・ポーツネルと妹のメリーベルは、養父母のフランク・ポーツネル男爵とその妻シーラとともに、新しい仲間を求めて長年住み慣れたポーの村を離れ市(シティ)に行き、そこでエドガーは貿易商会を営むトワイライト家の一人息子アラン・トワイライトと出会う。最初はエドガーを無視していたアランだが、やがて対等の相手として心を開くようになる。そして、エドガーから亡き婚約者ロゼッティ・エンライトにそっくりのメリーベルと引き会わされたアランは、彼女に恋心を抱くようになる。