『虹色のトロツキー』(にじいろのトロツキー)は、安彦良和による日本の漫画。『月刊コミックトム』(潮出版社)にて、1990年11月号から1996年11月号まで連載された。
1938年(昭和13年)6月、日蒙混血の青年・ウムボルトが建国大学(建大)に特別研修生として編入するところから話が始まる。彼は幼い頃にトロツキーに似た何者かに家族を虐殺され、自身も記憶を失っていた。ウムボルトは周囲とぶつかりあいながら、自らの失った記憶と混血故に曖昧なアイデンティティを求めている。ウムボルトは後見者でもある関東軍の石原完爾や合気道師範の植芝盛平らから、亡き父である深見圭介が陸軍の大陸工作に関わっていたことや、それが記憶を失う原因につながっていることを掴むが、はっきりしたことは分からずじまいだった。