「ノスタル爺」(ノスタルじい)は、藤子・F・不二雄(発表時は藤子不二雄名義)の読み切り漫画。1974年(昭和49年)『ビッグコミックオリジナル』2月5日号に掲載された。漫画評論家の米沢嘉博が藤子・F・不二雄やSF漫画について語るときに、たびたび言及される短編作品である。
主人公の浦島太吉は、昭和20年の終戦を知らず、孤島のジャングルに一人こもっていた元日本兵であった。30年ぶりに帰国を果たした太吉は、故郷の立宮(たつみや)村が既にダムの底に沈んでいること、自身の出征直前に結婚した新妻・里子が、夫が戦死したとの「誤報」を受け取ったのちも再婚せずに亡くなったと知り、不憫に思った。両親と里子の墓参りを済ませた太吉は、戦況が危うい中で無事に復員できる保証もない自分は里子と結婚すべきではなかったと悔恨しながら、村が沈むダム湖を眺めつつ若い頃の自分と里子の甘酸っぱい想い出に耽る。
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